Lecture 1:
はじめに
Lecture Content
「成果に結びつけるための仮説構築講座」ということでお話をしていきたいと思います。
皆さんは仕事の成果、充分に出ていますか?あるいは「仮説」というキーワードを聞いたことがある方は、それを使用したことはあるでしょうか?
まずは簡単な自己紹介です。
株式会社エクセル教育研究所代表取締役 上田誠司です。
・パナソニック 財務部門出身
・ロジカルシンキングを軸に、21年間財務・経理にて勤務。最後の7年間は、投資家向け広報活動に従事。
独立後約10年間は、マインドマップを軸に、アイデア研修・会議、ファシリテーション研修をを開発、実施。ロジカルからアイデアまでを幅広く語れる研修講師として活躍しています。新人からマネージャークラスまで、楽しみながら学べる企業研修を開催中です。
私の特徴は、そういう意味では上記の経歴を見て頂きますと、ロジカルシンキングでスタートしたということ。そしてアイデア発想を学んで実際に教えてきたということで、両方のエリアが使えるということ。両方のエリアを統合してお伝えできる講師ということです。
今回は「成果に結びつけるための仮説構築講座」ということでお話ししますが、一番最初にお伝えしておきたいことは
「違いがあることに意味がある」
です。
アイデアの研修を始めた時に、この言葉の意味が正直私は分かりませんでした。
ロジカルシンキングというのは基本的に「同じ情報が入ってくれば同じ答えが出てくる」「チームで考えるよりも一人で考えた方がいいんだ」というのが私がビジネスの時代に感じてきたことなのですが、講師を始め、アイデアの世界に入っていくと
「この違いということがいかに貴重なのか」
「違いがあるから様々な競争が起きるし違いがあるから競争に勝ち抜くことができる」
「その違いを広げるためには考えることがすごく大事だ。お互いに刺激し合いことが大事だ」
ということを強く感じました。その中でアイデア研修を進めているのです。
ここでみなさんに質問です。皆さんにとって仕事の成果というのは何でしょうか?
タイトルの中にも「成果」という言葉が入っていますが、皆さんにとっての仕事の成果とは何でしょう?
少しだけこの時間に考えていただきたいです。
私なりの答えというのがあるわけではありませんが「成果を生み出す要素」というものは私たちの中にたくさんあります。
例えば、
・提案力が優れている
・お客様に合っている
・行動する力がある
・スピード感がある
色んなことがあって、結果、企業として利益が出る。あるいはビジネスを評価をされる。そんなことがあります。
それでは、皆さんにとって本当の意味での成果とは何でしょう。あるいは本質的に仕事とは何でしょう?
この辺りから今日の話スタートしたいのです。
何故かというと、色んな所で研修の講習を行っていると、その底に流れているものは
「そもそも仕事ってなんだよ」
「成果ってなんだよ」
ということです。仕事が共有できていないと、この部分の基板ができていないと、話の軸がずれてしまう。皆さんの期待にお応え出来ないということを感じてきました。
ではもう一つの質問です。仕事で「仮説」を立てたことはありますか?
正直言って立てたことがない方が多いのかもしれません。
私自身も、20年間の仕事の中で「仮設」という言葉をあえて使ってやったことはなかったなという風に思います。
ではこの「成果」と「仮説」。これから一緒に結びつけながら考えていきましょう。
それを結びつけてくれるベースのものそれは「仕事とは何か」。
一つ二つと出してきた中で、一番答えづらい質問かもしれません。「仕事とは」なんて恐らく考えたことがない方の方が多いのではないでしょうか?
「私はこんなふうに考えている」というひとつの事例をお見せすると「仕事とはクライアントの問題解決である」ということです。
クライアントという言葉は、お客様、あるいはお取引先でも良いですし、上司であるケースがあったり部下であったりと、様々なケースがあります。「問題解決が仕事なんだ」ということを、今回の講座の前提として飲み込んでください。
「仕事ってこんなもんじゃないよ」と考える方もいらっしゃると思いますが、まずは仕事とはクライアントの問題解決。そしてここから研修のスタートポイントという風にしていきたいと思います。
そうすると問題解決である以上、問題とは何か、解決とは何かということになります。ものすごくざっくり言うと、問題というのはあるべき状態と現状の差異。そして、あるべき状態に近づけてあげることが問題の解決ということになります。押さえておきたいのは「誰」の「どんな問題」を皆さんの仕事は解決しているのか」ということです。
どんな仕事であっても「誰か」の「何かの問題」を解決するということが、根本にあるのではと思います。